梅干し通信9
梅に心を添わせて
1週間早まって、入荷があり、慌てて皆さんにご連絡した日曜日。時間もわからず、やきもきしましたが、午後になりやっと、ゆうパック便で届いた時、思わず配達員のおじいさんに抱きつきたいくらいうれしかったです(笑)
昨年と同じく和歌山の自然栽培農家さんの渾身の青梅。大きくて、香りが良くて美しい!!
早速、講座の参加者の方がたが来てくださり、16名分の仕分け作業を手伝って下さいました。
とっても助かりました!Kさん、ありがとうございました!
仕分けが終わって、すぐにざるに入れて洗います。ピカピカ光っていますね。スプーンより大きくて、手のひらに乗せても大きいです。きっと皮が薄くて、柔らかい梅干しになりますね。
もう、このまま食べたいくらいあま~い香りがしています。まるで、すもものよう。
今回は、短時間での講座なので、扇風機で乾燥し(急がない場合はザルで自然乾燥)、あとは、1個1個、清潔なタオルや布巾で拭きながら、キズ、いたみ、水分のチェック、つまようじでヘタをとっていきます。
優しく、力を入れずに持ってヘタだけをとるので、集中力がいりますね~。
あまり強く刺すと実が傷つき、カビの原因になるかもしれませんので、本当に優しく。
このくらい引っ込んでいるヘタは取らないほうが無難です。ヘタにとるとヘタするとカビるよ~、とダジャレを言いながらの梅干し作りです(笑)
ここからが私の12年間の集大成(笑)絶対カビない方法です!!
ヘタをとり終わったら、大きめのボウルに梅を入れて、梅酢を少しだけふり、梅全体を濡らします。そのあと、使う塩の1/3位の量を梅に振り、優しく梅に塩がくっつくように手で混ぜます。
こうすることで、梅酢で湿った梅に塩がからみ、カメに入れた後も、梅酢が上がってきやすいので、カビが発生しにくくなる事に気づいたのです!
私は、焼酎やアルコール消毒はしません。梅酢の殺菌効果がスゴイし、同じ梅ちゃんで仲良くしてもらえると思いますからね。
底に塩を振った後、梅を優しく並べるように入れていきます。1列入れたら、塩を振り、また、次の段を並べたら、塩を振り、、と重ねていき、最後に一番上に残った塩(1/2量くらい)をドバーっと振ります。塩については以前の梅干し通信にも書いていますが、私は15%の愛情ブレンド塩を作り、入れています。
梅酢は、購入もできます。右の赤いのは、昨年の梅干しでできた赤梅酢です。キレイで香りも良いです。
重石は、なるべく漬ける量と同量以上がおススメ。私は5キロ漬けるのに、2キロの重石を3個重ねています。
重石をして、その上から、布か新聞紙覆って、コバエが入らないようにして、涼しいところに置いておきます。キッチンのシンクの下はダメですヨ~。湿度が高いので、カビが出やすいです。
ここまでが最初の作業ですが、2日間ほどは梅酢が上がってきてるかどうかを確認してくださいね。梅酢が上がって、青梅が浸れば、カビの心配がなくなります。
上の方の梅が乾燥状態の時にカビやすくなります。
梅から酢が出ない時は、重石が足りない場合がありますが、一度、梅の上下をひっくり返して漬けなおすとカビの心配も減ります。(どうしてもカビやすい人は、一度ご自身の体調、ご自宅の室内環境を見直すと良いかもしれません。)
くれぐれも最初の2日間は特に心を添わせ、梅の無事を見守ってください!
梅酢があがってきたらホッと一安心ですね。
あとは、梅雨明けて、夏の土用がきたらカンカン照りの日に2~3日間の土用干しをします。
キズや熟し過ぎた梅を梅味噌にして保存。梅3個、みりん 30cc、味噌 1カップほどを漬けました。これも毎日、確認して時々混ぜます。
以上、今年の梅講座は16名の方のご希望がありましたが、急な入荷日の変更で、どうしても参加できない方、おうちでも作れない状況の方もいらっしゃいましたね。こればかりは、お天気や梅の熟し方によって左右されますので、梅の気持ちに添うほかありません。
今日、参加できなかった皆さんのためにも、詳しく書いたつもりですので、ぜひご参考にして、美味しい梅干しを作ってください。
他の用事を後回しにしてでも、梅は大切な1年に1度だけの手仕事です。(手作りの良さ、大切さ、梅干しの効用などはこれまでの梅干し通信を再度お読みくださいませ。)
次回は、紫蘇についてを予定しています。Enjoy !